秋におすすめの純文学2選!(長編)

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木々が徐々に色づいて深みを増し、頬を撫ぜる風が心地よい。

外で過ごしやすくなってきた秋は読書にぴったりの季節です。

本を持って外に出てみませんか?

秋に読みたいおすすめの純文学3選、今回は「長編」をご紹介します。

「パンドラの匣」 太宰治

太宰治の作品の中でも珍しく明るく希望に満ちた作品です。手紙形式で書かれた小説なので、長い文章が苦手な方でも案外サクサクと読みやすいと思います。

季節は初秋から冬にかけて、療養のために入所した「健康道場」と呼ばれる結核の療養所で、主人公が様々な人と出会い色んな経験をしながら前を向いて明るく生きていく様子が書かれています。

死と隣り合わせの日々でありながらも、パンドラの匣に最後に残った「希望」のような明るさを持った物語。絶望するでも、あるいは無謀な明るさや強がりでもなく、ただただ今ある現実を受け入れ、生きていくということ。戦後の混乱期に、次の新しい時代への生き方を自らに言い聞かせるような、そんな決意が見て取れます。

読むと元気をもらえる作品です。

「破戒」 島崎藤村

部落出身である教員、瀬川丑松が「身分を隠せ」という父の戒めを破り自分の素性を告白するまでの葛藤を描いた作品です。

激しい正義感と葛藤。憂鬱をここまで深く、暗く、恐ろしく、かつ美しく、切なく描けるものなのか…!初めて読んだ時に稲妻に打たれたような衝撃を受けました。まるで命を削って描いているかのような凄まじい心理描写が実に見事な名作です。

憂鬱や陰鬱に良いイメージはないと思うのですが、文学ではこんなにも艶やかで繊細な色気を放つのですね。憂鬱にしか宿らない強烈な色気です。

ただ、落ち込んでいる時に読むとエネルギーをごっそり持っていかれます 笑

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